大阪支部、法人経営交流会を開催しました

2月9日(月)14時から、「たかつガーデン」にて支部主催の「法人経営交流会」を開催しました

19の会員法人から支部役員も含め、35名が参加しました

今回の交流会は「理念や業務継承のための組織づくり」をテーマに、社会福祉法人あおば福祉会様から「法人の組織体制図」を資料として、報告と講演をしていただきました

また各参加法人も、自身の法人組織図を持参し、全体会後分散会に分かれ、話し合い交流しました

以下、交流会の記録です

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支部長からの挨拶(支部長 叶原生人氏)

 先日、法人内でハラスメント研修の講師を務めたとき、ハラスメントの三要件は「優越的な立場を利用すること」「相手の意に反する嫌がらせをすること」「結果として身体的・精神的な不利益を被ること」であると話した。 

 一方、社会的には憲法改正の議論が表面化しており、憲法9条だけでなく13条や23条の改正も危惧される。これが実現すれば、今日の我が国の社会福祉制度の根拠が失われかねない。

 軍拡による社会保障・社会福祉予算の大幅な削減も周知の通りである。厳しい経営環境に立ち向かうため、社会福祉法人の守りと発展、そしてその力の育成が重要である。

 本日は理念や業務継承のための組織づくりについて、あおば福祉会の土田氏に話を伺う。

あおば福祉会の取り組み報告( あおば福祉会 常任理事 土田氏)

あおば福祉会は設立46年目を迎え、現在は13箇所の保育園を運営している。

  • 組織体制: 本部は堺市北区の新金岡センター保育園内にある。組織は南北のブロックに分かれ、それぞれに常任理事と支部長を配置している。月1回の支部交流を通じて、日常的な業務報告や苦情の有無などを確認している。本部と各支部は年6回程度の事務局会議で交流し、理事会への議題を整理している。本部の実務は常任理事1名と非常勤1名の計2名で対応しており、現場の責任は各園長が負う体制である。
  • 法人理念: 理念は「平和と子供の幸せを追求します」という一文である。職員が覚えやすく、日々の実践の指針とするためである。平和の追求として、資源回収やリサイクルを通じた環境教育、留学生との交流による多様性の理解などを行っている。多様な人との関わりは、幼い頃から平和の種をまくことにつながる。
  • 保育の実践: 子ども一人ひとりを大切にする保育を重視している。保護者へ子供への願いを書いてもらうなどの関わりを通じ、親子関係を支えている。行事では、普段目立たない子にも焦点を当てるなどの意図的な関わりを持ち、子供が自己肯定感や他者を認める力を育めるよう工夫している。
  • 人材確保と定着:離職の背景には仕事の失敗や人間関係があるが、仲間集団の支えが継続の鍵となる。学生への調査でも就職先選びの第一条件は「人間関係」である。採用面では大学講師としての繋がりや保護者からの紹介など、外部との関係作りを大切にしている。また、有給休暇取得率は約90%であり、職員の静養と労働条件の整備に努めている。

質疑応答

日常の関係作り(参加者からの質問1)

    ◦ 「しゃべり場」を2ヶ月に1回、時間内に実施している。

内容は、報告義務のない自由な対話の場であり、若手職員を中心に運営されている。

    ◦ 年度末の食事会では、法人の歴史共有や行事の振り返りを行う。

    ◦ 職員旅行や観劇などの文化的な活動を通じて、役職を超えた関係構築を図っている。

人事と異動(参加者からの質問2)

    ◦ 異動は本人の希望を優先している。副園長から園長への昇格など、一定のキャリアパスを想定しつつ、複数担任制による適性見極めを行っている。

    ◦ 職員アンケートや面談を実施し、小規模園への異動希望などに応えることで、法人のスケールメリットを活かした人材確保に繋げている。

グループワーク報告

6つのグループにわかけて話し合いをしました

第1グループ: 理事の役割分担や、面談を通じた異動の決定プロセスについて共有した。

第2グループ: 後援会活動が施設建設や財政面で大きな力となっている事例が報告された。また、防災や行事を通じた地域連携の強化についても話し合われた。次代を担う職員への正当な評価やフィードバックの重要性が確認された。

第3グループ: 給与計算や採用の責任所在について議論した。法人本部の必要性や、法人としての運営のあり方がキーワードとなった。

第4グループ: 組織図の存在が人を育てる土壌になることが確認された。内部理事の選定方法や、地域における法人のあり方についても議論された。

第5グループ: 障害分野と保育分野で交流した。委員会の役割を明確にし、そこでの活動を人材育成や方針共有に繋げる重要性が語られた。

第6グループ: 本部機能と現場の役割分担、職員の定着について議論した。単独法人での解決が難しい場合、大阪支部内での「人材バンク」的な仕組みを構築し、仲間法人内での再就職を支援する構想が提案された。

閉会挨拶 (事務局長 上西克明氏)

 土田氏の報告(講演)の感想として、 常任理事として各園を回り状況を把握することが、問題の早期解決に繋がる。保育の質向上と労働条件整備の両立を、支部としても課題として考えたい。

 本日の交流会では、組織を通じた理念の継承と業務執行について深めることができた。次年度も同様の交流会を計画しており、次世代育成の観点からも各ブロックからの実行委員選出をお願いしたい。